思い出とOutputと僕と

「シーソーモンスター」を読み終えて

近頃、読み終わった小説を書き留めないまま次の小説に行ってしまっていた。本作も半月ほど前の記憶のため、曖昧なままとりあえず書き留める。

本作のあとがきにもある通り、伊坂幸太郎ら数人の小説家によってある縛りの中でそれぞれの時代にそれぞれの物語を書いていく、という螺旋プロジェクトと呼ばれる企画モノである。そんな企画モノがあると聞いたその場で、本作を購入していた。

さて、本作は2つの中編小説からなる。前半の主人公が後編にも出て来たときには少し興奮した。前後半ともに自分の好みであるミステリー要素が入った小説で、非常に楽しめた。でも企画モノは個人的に、あまり得意ではないなと感じた。自分の好みは筆者の溜まった感情が物語に乗っている系のものだと実感した。

次(今)も伊坂幸太郎の小説で鴨とアヒルのコインロッカーだ。すでに中盤に突入しているが、現在と過去が入り乱れて段々物語が進んでいく構成が面白い。本作を読み終えた後は、しっかり書き留めてから次の小説を読もう。