自分はかなりミーハーな人間だ。
この小説を読むきっかけは映画化 小説
で検索したものの中で気になった本だった、というかなり安易なものだった。
直木賞を受賞した作品という前情報しかなかったため、てっきり何らかの事件が絡んでいるものなんだと思ったが読み進めていくにつれ、世代を超えたラブストーリーだということが分かった。
瑠璃も玻璃も照らせば光る
ということわざが名前の由来の女性が不慮の事故で亡くなってしまうことからこの小説の物語は始まる。同じ名前の女性が生まれる度に哲彦に会うために動き出す。その中で彼女らの親になった者や周りの人間が超常現象とも言える事実に翻弄され人生を冒涜されながらも、るりは行動する。るりは彼女ではなく彼女らの思いも背負った決意をしているからだ。
日常を生きている私はただのミステリーとしか考えられかったが、読み進めていくにつれて感情移入し、段々とるりの話を信じてしまうこの小説はすごいなと思った。 愛する者を亡くした彼らはどこかで生まれ変わりが存在するのではないかと考えるのは普通だろう。しかしながら本当にそのような事象が起きた時に信じれるだろうか。
ミステリーではあるものの、るりの哲彦への愛情が伝わる非常によいラブストーリーだった。映画もぜひ鑑賞してみたい。