思い出とOutputと僕と

「汝、星のごとく」

前回流浪の月を読んでおり、凪良ゆうの書く物語をもう少し読みたいと感じ新しく文庫本として売られていた本作を読み始めた。 本屋大賞などの数々の賞を受賞していると事前に知っており、期待値もかなり高かった。 本作は、櫂と暁海の2人の視点で交互に描かれ…

「流浪の月」を読み終えて

本作も映画化で話題になり少し前に積読していたものだった。特に事前知識がないまま読み進めたが心打たれる作品だった。 物語は更紗のキラキラした幼少期から始まり、文との出会いと事件、そして文との再会という流れで、主に更紗の視点で物語が進んでいく。…

「正義の申し子」を読み終えて

本作を手に取ったのはかなり前で’正体’や’震える天秤’を読んだ際に染井為人にハマり、積読していた記憶がある。 本作は2017年に執筆されたもので、YouTuberであるジョンが悪徳架空請求者の栗山鉄平をからかうところから始まる。そしてジョンを追う栗山とその…

「護られなかったものたちへ」を読み終えて

本作は佐藤健主演(?)で映画化されている作品である。そんな安易な理由から本作を手に取ったが、読後はなんとも言えない気持ちになった。 生活保護と東日本大震災というかなりヘビーな題材2つを取り扱っていた本作だが、空港で利根が確保される辺りやラストの…

「狂犬の眼」を読み終えて

前作に引き続き、孤狼の血シリーズの二作目である本作を読んだ。 一作目の終わりには日岡の進退や各勢力が年表となって書かれていた。日岡の大上2世としての生き様が年表からでも伝わっていた。本作は一作目から2年後の日岡が田舎の駐在勤務に飛ばされている…

「孤狼の血」を読み終えて

本作は映画にもなっており映画で見る前に原作を読んでおきたいと感じたために読み始めた。 久しぶりの警察x極道の小説ですごい面白かった。予め映画化した予告は見ていたため、脳内で完全にガミさんは役所広司が動いていて、日岡は松坂桃李だった。 広島大を…

「鴨とアヒルのコインロッカー」を読み終えて

本作も前作に引き続き伊坂幸太郎が書いた作品である。 自分が初めて読んだ伊坂幸太郎の作品は重力ピエロである。その際も感じたが文章が非常に綺麗だと感じた。 多くの伏線だけでなく、暗喩がとても多く小説を読んでいる感があって非常に面白かった。 本作は…

「シーソーモンスター」を読み終えて

近頃、読み終わった小説を書き留めないまま次の小説に行ってしまっていた。本作も半月ほど前の記憶のため、曖昧なままとりあえず書き留める。 本作のあとがきにもある通り、伊坂幸太郎ら数人の小説家によってある縛りの中でそれぞれの時代にそれぞれの物語を…

「月の満ち欠け」を読み終えて

自分はかなりミーハーな人間だ。 この小説を読むきっかけは映画化 小説で検索したものの中で気になった本だった、というかなり安易なものだった。 直木賞を受賞した作品という前情報しかなかったため、てっきり何らかの事件が絡んでいるものなんだと思ったが…

「傲慢と善良」を読み終えて

本作は辻村深月の恋愛小説らしい。 二部構成になっており前半は架という30代後半の俗に言う今までモテてきた男視点で、後半はその婚約者の真実視点である。 架は30代前半までは結婚に対して否定的であったが30代後半に差し掛かる時に友人らの家族を羨ましく…

「震える天秤」を読み終えて

前作から染井為人の作品を読み始めて先日文庫本になった本作を手に取った。タイトルを見て想像した中身は裁判官や検察といった司法に関わる小説だった。しかしながら主人公である律はフリーのジャーナリストで、彼が追うのは高齢者ドライバーの事故だった。 …

「正体」を読み終えて

しばらく読み終えた後に感想を書いていなかったため、久々の投稿。 本作は近頃よく手に取る染井為人の一作である。読み始めたのは染井為人が著者でレビュー数が最も多いというかなり安直な理由からではあったが非常に良かった。 ある事件で死刑判決を受けた…

「殺人犯はそこにいる」を読み終えて

本作はたまたま立ち寄った駅前の書店で手にとった一冊だった。新品であるのにブックカバーが付けられておりおびただしい数の強い言葉が羅列されているカバーだった。そんな印象的なカバーに気を引かれKindle経由で購入した本作の冒頭はフィクションではない…

「峠」を読み終えて

映画燃えよ剣で完全に幕末にハマり、以降司馬遼太郎の作品を読むようになった。先月峠 最後のサムライという映画が上映されることを知り、急いで本作を手にとった。私は日本史に明るくないため、そもそも越後長岡藩がどこに位置するかも、河井継之助がどのよ…

「グラスホッパー」を読み終えて

少し物語系の小説に戻ろうということで伊坂幸太郎に戻った。本作は映画化もされている作品である。 鈴木と鯨と蝉の3人の視点から描かれていき、物語が進むにつれて絡み合う三人。令嬢と呼ばれる怪しげな組織と3人それぞれの思惑。 日常生活を送っている上で…

「ままならないから私とあなた」を読み終えて

本作は表題作のままならないから私とあなたと前半部分はレンタル世界から成る。レンタル彼女は体育会系で育った主人公とレンタルサービスをしている女性の話であり、主人公が信じている人との付き合い方を考え改められる。そして表題作はピアノで生きていく…

「夜が明ける」を読み終えて

本作で初めて西加奈子を呼んだ。本来ならばきいろいゾウとかから読み始めるべきなのかもしれないが表紙のインパクトに動かされ購入していた。 本作は俺とアキの二人を描いている。父親の死から家庭環境が荒れても負けず大学を卒業した俺は制作会社に入る。い…

「正欲」を読み終えて

前回の何者から続いて朝井リョウの最新作である本作を文庫本が出てないため単行本で購入した。 そのくらい朝井リョウの引力に引き寄せられている。 西加奈子の書評を事前に見ていたためある程度の心の準備をした上で読み始めたがそれでも、これまで形成した…

「何者」を読み終えて

直近では翔ぶが如くを読んでいたが一巻を読み終えたタイミングで積読していた何者を手にとった。 序盤は主人公の拓人に共感する部分が多く、自分を重ねていた。 客観的に物事を見たがる節やちょっと斜に構えている自分がかっこ悪いところなどだ。 そのためラ…

「竜馬がゆく」を読み終えて

遂に読み終えた。ここまでの長編を読んだのはソロモンの偽証以来かもしれない。また時代小説であり史実通りに物語が進むため日本史に明るければネタバレ必須状態であったが、幸い日本史は中学レベルで終わっていたため展開が読めず非常に楽しめた。 司馬遼太…

「竜馬がゆく」を半分読み終えて

燃えよ剣から司馬遼太郎の時代小説、強いては幕末本にハマってしまい竜馬がゆくを現在読んでいる。しかしながら8巻まである長編ものであり、たまたま先日氷川の勝海舟旧邸跡に立ち寄る機会と5巻に突入したことから、一旦書き出してみた。 近頃話題の鬼滅の刃…

「燃えよ剣」を読み終えて

映画るろうに剣心を観て、少しだけ幕末という動乱の時代に興味が湧き映画燃えよ剣を先日、劇場にて鑑賞した。映画関ヶ原と同様に原田監督の司馬遼太郎シリーズの実写は口語が当時のものが多く流れとしてしか理解できないのにも関わらず土方歳三という人物に…

「検察側の罪人」を読み終えて

雫井脩介を読む上でこの小説を読まない訳にはいかないと感じ、手に取った一冊だった。解説にもある通りこれは雫井脩介の傑作の一つであることは確かだ。まず立場と己の信念を貫いた結果、恵まれていると知った最上。同じく己の信念を貫いた結果、自分の歩む…

「重力ピエロ」を読み終えて

今回初めて伊坂幸太郎の小説を読んだ。直近までは雫井脩介を呼んでおり個人的な意見として彼は文中の比喩表現などで魅せるのではなくストーリーや登場人物への感情移入が上手い作家だと思う。対して伊坂幸太郎は序盤から読者を考えさせるような表現や比喩が…

株式会社Donuts京都のインターン退職エントリ

2020年01月~2021年08月まで在籍したDonuts京都オフィスを退職しました。 2021年08月31日をもって株式会社Donuts京都オフィスを退職した。在籍期間は一年八ヶ月でエンジニア職のアルバイトでは短くない期間だと思う。学んだことはたくさんあるがとりあえず今…

「火の粉」を読み終えて

やはり雫井脩介は面白い小説を書くなと感じた一冊だった。美容師さんとも話したが起承転結の承の最後の最後まで非常にストレスフルな展開が続く。しかしながら「犯人に告ぐ」では巻島の番組最後の語りかけがあったようにストレスが一気に解放される展開にな…

「犯人に告ぐ」を読み終えて

久しぶりの更新であるが、まぁそれくらいの緩さで細々と続けていきたい。重要視すべきなのは忘却の彼方へ葬りたくない思い出や経験、シーンなどをどこかに遺しておくことである。 今日、「犯人に告ぐ」の上・下を読破した。思わず4日ほどで読んでしまった。…

AWSで割とモダンな技術使う!!-2020/09/06 Qiita投稿記事

前置き terraformで構成しようとしたが、まずはAWSを理解するためコンソールから構築 本記事は私自身が少し悩んだ、ネットワークの構成やトラブルシューティングについて重点的に記載されております。ハンズオン形式の記事はQiita等にも多くございますのでそ…

はじめまして

始めるきっかけ 毎日色々考えるんですがなかなかに忘れっぽいので何かに残したいなと。 でも自分でブログ開設するのめんどくさいし、pcなくなっても思い出は無くなってほしくないのでどこかクラウドに置くか考えましたが安定にHatenaBlogにしました。 エンジ…